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True love for great sound unites us.
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良いミックスをするには、音楽を周波数スペクトラム全体にわたって正確に聴く必要があります。
しかし、スピーカーでそれを実現するためには、精密にチューニングされ、音響処理されたスタジオが不可欠です。
しかし、正しいアプローチと適切なツールを使えば、ヘッドホンでも素晴らしいミックスを行うことが可能です。それどころか、プロ仕様のスタジオや再生機器に数千ドルの投資をせずに済む可能性すらあるかもしれません。
このブログでは、ヘッドホンで最高のミックスをするための、実践的なtipsをお届けします。
結論から言えば「イエス」です。実際に多くのミックスエンジニアがヘッドホンを常用しています。スタジオ用ヘッドホンには幅広い選択肢があり、多くのモデルがプロレベルのミックスに十分なディティールや再現性を備えています。
しかし、ヘッドホンでのミックスには落とし穴もあります。そのあたりは後で詳しく見ていきましょう。
Space Replicatorのようなプラグインでプロのスタジオ環境をリアルにシミュレーションできるので、作業をもっと簡単かつ正確に進められます。
あなたのヘッドホンが高級スピーカーに。
さて、ヘッドホンでのミックスには落とし穴があるとお話ししましたが、ここで改めてスピーカーとヘッドフォンのメリット・デメリットを整理してみましょう。
ヘッドホンのメリット
ヘッドホンのデメリット
スピーカーのメリット
スピーカーのデメリット
Space Replicatorを使うことで、これらのヘッドホンのデメリットを回避することが可能です。
オープンバック型ヘッドホンは、中域のニュートラルなレスポンスと、スピーカーにある程度近い、自然な開放感のあるサウンドのおかげで、ミックス用としてより人気があります。
ただし、オープンバック型は環境からの遮音性が低く(外のノイズをあまり遮断せず、またヘッドホンの音も外に漏れやすい)、さらにサブベースが不足しがちです。
代表的なオープンバック型の選択肢としては以下があります:
一方、クローズドバック型ヘッドホンは、マイクに音が回り込む(ブリードする)のを防ぐため、録音時に好まれます。
ミックスで使用されることもあり、特にローエンドをチェックするには有効です。
クローズドバック型は低域が強調されがちなため、ミックスの再現性はニュートラルとは言いにくい部分があります。また、通気性が低いため、長時間の作業ではやや快適さに欠ける場合もあります。
代表的で手頃なクローズドバック型の選択肢としては以下があります:
当たり前に聞こえるかもしれませんが、ヘッドホンでのミックスを成功させるために最も重要なことのひとつは、自分のヘッドホンの音を知ることです。
自分が好きな音楽をたくさん聴き、そのヘッドホン特有のキャラクターを把握しましょう。
よく知っている音楽を何時間も聴き込むことで、そのヘッドホンで自分のミックスがどう聴こえるべきかが、ずっと明確にイメージできるようになります。
さらに一歩進めたい場合は、Space Replicatorのようにヘッドホンの周波数特性をフラットに補正してくれる「ヘッドホン補正プロファイル」を試してみてください。
これによりニュートラルなリファレンスが得られるので、ヘッドホンで聴いている音が他の環境でも正しく再現されるという信頼性が高まります。補正によってヘッドホンの"色"を取り除いたら、その状態でもう一度お気に入りの楽曲を聴き込んで、音に慣れましょう。
上でも触れたように、ヘッドホンの課題のひとつは、スピーカーよりも不自然に広いステレオイメージを持っていることです。
ヘッドホンは不自然なステレオイメージを提供します。
そのため前後方向の奥行きを聴き取りにくくなり、またセンターに定位した楽器が前方ではなく自分の頭の中から聴こえているように感じられてしまいます。
これを軽減する方法の一つは、一定のクロスフィードを行うことです。クロスフィードとは、左チャンネルの音が右チャンネルに、またその逆に音が少し混ざる状態にすることです。
Space Replicatorのようなソリューションは、単にクロスフィードを人工的に加えるのではなく、実際に部屋の中でスピーカーを聴いている体験をリアルに再現します。
Space Replicator は仮想音響空間を使用し、音波が時間をかけてどの方向に伝わっていくかを非常に高い解像度でシミュレーションするため、本当にその空間に没入しているように感じられます。さらに、こうした空間は、利用者ごとの聴覚に合わせてカスタマイズされたバイノーラルプロファイルを通じてレンダリングされます。
オーディオの世界でよく使われる「ミックス・トランスレーション」という言葉ですが、これは一体何を意味するのでしょうか?
ミックス・トランスレーションとは、車のスピーカーやイヤホン、高価なスタジオモニターなど、さまざまな再生システムで音楽がどのように聴こえるかを指します。
目標は、どの環境でもバランスが取れて魅力的に聴こえることです。では、どうやってそれを実現すればよいのでしょうか?
より良いミックス・トランスレーションを実現するためのポイントは主に二つあります。
1) ニュートラルなモニタリング
2) 複数の再生システムでのリスニング
では、なぜニュートラルなモニタリングが必要なのでしょうか?
ミックスをするとき、私たちは聴こえる音に基づいて判断しています。もし低域が強調される再生システムのみでモニターした場合、ミックスの際には低域を弱くしてしまうでしょう。
そのミックスを正確な低域の特性を持つシステムで再生すると、音が薄くなり、低音が不足して聴こえます。
これは高域でも同じことです。人は使っているスピーカーの特性とは"逆"の方向にミックスしがちなので、最初からニュートラルなリファレンスを持つことで、より多くのシステムでの再生に適したEQ判断ができるようになります。
Space Replicatorには600以上のヘッドホンプロファイルが含まれており、どんなヘッドホンを使っても可能な限りニュートラルなサウンドが得られるようになっています。
ミックス・トランスレーションのもう一つの重要な側面は、実際にリスナーが音楽を聴く環境でミックスを確認することです。Bluetoothスピーカーや車内、クラブなどがその例です。
オーディエンスが聴く環境でミックスをチェックしましょう。
不完全なシステムでミックスを聴くことで、その環境でもミックスのバランスが崩れないのかを確認できます。例えば、スマートフォンで再生したときにキックドラムが消えてしまうなら、中域の存在感を増して、サブベースを再生できないデバイスでも聴こえるように調整する必要があるかもしれません。
Space Replicatorのようなプラグインは、日常的なコンシューマー向けリスニングデバイスや環境を多数シミュレートできるため、ミックス・トランスレーションを素早く効率的に確認できます。車内、クラブ、さまざまなBluetoothスピーカー、さらにはリビングルームでの複数の機器まで、実際に人々が音楽をどう聴くかを正確に把握できるのです。
ヘッドホンでミックスするときに注意すべきもうひとつの点は、耳の疲労です。これはスピーカーでも起こり得ますが、音源が耳のすぐ近くにあるヘッドホンでは特に気をつける必要があります。
大きな音量でのミックスでは耳が疲れやすく、ミックスの精度が落ちるだけでなく、長期的には聴覚へのダメージにもつながりかねません。
低音量でミックスするメリットは耳に優しいだけではありません。ミックスにおいて起こりがちな「音が大きい方が良く聴こえる」という錯覚を予防し、より正確なミックス判断ができるようになります。レベルを常に意識し、定期的に休憩を取ることで耳を保護し、常に新鮮な感覚を保ちましょう。
ヘッドホンのみでミックスを行う場合、その作業をサポートしてくれるモニタリングツールも数多く存在します。代表的なのは、周波数特性を補正するツールや、アナライザー、メーター系のツールです。
補正ツールの中でも特におすすめなのがSpace Replicatorです。ヘッドホン補正に加え、様々なスタジオや環境での音響を再現することで、"仮想音響空間"の中でのミックスやトランスレーションチェックを可能にします。これにより、プロのスタジオの音響をシミュレーションできるだけでなく、コンシューマー向けのリスニング環境での再現性を確認したり、さらに補正プロファイルによるニュートラルなレファレンスも可能です。
アナライザーやメーター系のツールに関しても、レファレンストラックとの比較や、ラウドネス・ステレオ幅・トーナルバランスの確認に役立つ便利なものが多数あります。以下は特におすすめのプラグインです: